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1: 名無しのがるび 2025/11/10(月) 06:15:47.89 ID:VkOOQe6b0● BE:567637504-PLT(56555)

 10月の初め、鉄道ジャーナリストなんて肩書きもない単なる時刻表愛好家である私の元に、突如、驚くべき情報が届いた。和歌山県のローカル鉄道である紀州鉄道が廃線の危機。早ければ2026年中に廃線の可能性もあるという。

■親会社は不動産会社

■3年前に中国の会社が買収

■値上げできない「意外な理由」

■結局どうなった? 

 その後、取材日程調整のメールのやり取りの際に大串部長に状況を聞くも

 「親会社が新たな事業者に事業譲渡金を出してくれたら、企業や鉄道好きな経営者が興味を示してくれると思うのですが……」

 「廃線濃厚な状況です」

 といった状況で、前向きなメッセージは返ってこなかった。

 10月21日、都内で再会。待ち合わせた喫茶店に到着した大串部長は、注文したアイスミルクティーを一口飲むと、落ち着いた口調で言葉を発した。

 「とりあえず、最悪の事態は回避できましたわ」

 こちらもホットコーヒーを一口飲んで、大串部長の次の言葉を待つ。

 「正式な金額は言えませんが、事業譲渡金の話もまとまりました。鉄道事業を引き継ぐ企業を探す時間をもうしばらく取っていただけることになりました」

 大きな山場を超えたという感じだが、大串部長は顔を引き締めて言葉を続けた。

 「ただ『引き継ぐ企業が見つかるまでの間の運行費用を削減するために列車の本数を減らしてほしい』と。利用される方には申し訳ないのですが、今後、運行本数を減らす方向で各所と調整を行う予定です」

 削減の対象となる列車は、乗車人数の少ない昼間の時間帯を考えているという。

 「とりあえず、猶予はできましたが、鉄道事業を引き継いでくれる相手が見つからなければ廃止となってしまうことに変わりはありません。ですが事業譲渡金の話もまとまったので話が進めやすくなりました。

今後は、地元企業をはじめ、関西の企業、全国の企業に声をかけて行きます。また、鉄道事業に興味のある企業様には手を挙げて頂きたいと切に願う次第です」


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